2024~25シーズン/ニセコの冬まとめ
12月は気温が低く、降雪量も多かったが、それ以外はおおむね気温が高く、降雪量は少なかった。2月の上中旬は、本州方面で大雪をもたらした上空の強い寒気の影響で、ニセコでも降雪量が多くなった。3月以降は天気のぐずつく日が多く、融雪のペースは遅かった。
はじめに
ニセコの2024~25冬シーズンは、12月から1月初めにかけて気温が低く、まとまった降雪の日が多くなった。特に倶知安の市街では、12月は上旬から断続的に大雪となり、積雪が急激に増えた。このため、生活実感としては、豪雪で寒い冬という印象を持つ方が多かったと思われる。しかし、データを見ると、山の雪は平年より少なく、気温も12月を除けば高かったことがわかる。以下、詳しくデータを検証してみたい。
樺山観測所の積雪・降雪推移

この図はひらふスキー場に近い倶知安町樺山の自宅の庭で測っている積雪と降雪のデータ。棒グラフは2025年の日々の降雪量、折れ線グラフが今シーズンと過去4年分の積雪推移、Ave.として示している線はここで観測した17シーズン(2007年~2024年、ただし2009年は欠測)分の平均値である。
11月は一時的に10㎝を超える積雪となることもあったが、山麓では、月末にかけてほぼ積雪のない状態が続いた。
11月29日以降は本格的な降雪が続き、1月初めにかけて一気に積雪が増えてそのまま根雪となった。本格的な降雪が遅れたため、各スキー場の営業開始は予定より1日遅れの12月1日からとなったが、降り続いた雪のおかげで、12月10日までには主要なコースの滑走が可能となった。
その後、1月上旬にかけて、この時期らしい降雪が続き、山麓での積雪の推移は平年並みかやや多い状態で経過した。
1月中・下旬は、この時期としては極端に降雪が少なく、2月上・中旬はまとまった降雪となったものの、積雪量は平年より少ない状態で経過した。
3月以降も降雪量は少なかったが、春らしい晴れて気温の上がる日は少なく、ぐずついた天気の日が多かったため、融雪の進みは遅かった。
積雪のピークは、2月19日の202cmと、17シーズン平均の241㎝より少なく、昨シーズンの196㎝とほぼ同じだった。
総降雪量は1136cmとなり、昨シーズンの1170cmより少なく、17シーズン平均の1318cmよりかなり少なかった。
倶知安の積雪・降雪推移

この図(3種)は札幌管区気象台のホームページ(http://www.jma-net.go.jp/sapporo/tenki/kansoku/snow/snowmap/index.html)から閲覧できる倶知安の日降雪量、日最深積雪、累積降雪量のグラフである。
図の中段、日最深積雪のグラフを見ると、12月に一気に積雪が増えて、前年や平年よりかなり多くなり、1月には雪の降り方も落ち着いて平年並みになったものの、2月の降雪で再び前年や平年と比べてかなり多くなったことがわかる。倶知安(市街)の積雪量の推移は、樺山観測所(ひらふスキー場山麓)と比べてかなり異なり、生活実感としても、「山より街の方が降った」と感じる日が多かった。
図の下段、累積降雪量のグラフを見ると、降雪量はほぼ平年並みで、昨季と比べてもやや多かった程度である。このことは、12月から2月にかけて、極端な暖気によって雪解けが進むような日が少なかったためと考えられる。
旬別の気温・降雪

この表は旬別に倶知安の最高気温、降雪量と札幌上空の気温を平年との比較で示したものである。850hPaはおよそ上空1,300m付近となり、おおむねアンヌプリ山頂くらいの高さの気温。500hPaはおよそ上空5,200m付近となり、冬の雪雲の雲頂くらいの高さの気温である。右側の列には平年差を示していて、平年より高い期間は赤で、低い期間は青で塗りつぶしている(ただし、降雪量は少ないとき赤、多いとき青)。
表の下に記した値は12月~2月(DJF)の平均、11月~3月(NDJFM)の平均、11月~4月(Total)の平均(降雪量は期間合計)である。
12月は地上、大気下層(850hPa)、上空(500hPa)とも平年よりかなり気温が低く、降雪量もかなり多くなっている。
その後、2月の上旬、中旬は上空の気温が低く、降雪量も多くなっているが、地上や大気下層の気温は平年より高くなっている。これは、上空の強い寒気が南下して、寒気の中心が北海道付近に停滞し、下層の強い寒気は本州方面に流れ込むといったパターンになる日が多かった結果である。
まとめると、気温は12月を除き平年より高く、降雪量も12月と2月上中旬を除くと少なかったと言える。